餅は餅屋に。 引越しは引越し業者に。
引っ越し自体は後味の悪い形になってしまったが、共同生活自体はとても面白くはじまった。 遊び相手が毎日同じ屋根の下にいるわけだから、楽しくないわけがない。 毎日夜遅くまで我々は飲み明かすようになっていった。 同じようなタイミングで大学に行き、帰り際に池袋の街なんかで遊んでから帰ってくる。 小説やマンガなどで描かれるような大学時代の共同生活だった。 当然のことながら学業はおろそかになっていくわけだけど、人生の中でも非常に学びの多い有意義な時間だったと今では思う。 私たちの新居には、そこに住む5人はもちろん、その他の友人たちもよく遊びにくるようになっていた。 ここに来れば何か面白いことがある、そんな期待をみんながしていた。 その数は次第に多くなり、毎晩お酒を飲んでは騒ぎ出すようになり、結果として皆さまのご想像の範疇だと思うが、近所迷惑ということで追い出されることになってしまったのだ。 あっという間に楽しい時間は過ぎ、わずか3ヶ月あまりで共同生活の幕は閉じてしまった。 こうして早くも我々は、人生二回目の引越し作業に追われることになった。 今度もこの池袋の一軒家と各人の実家とをなんども行き来し、ようやく終わることになる。 今思うとこの引っ越しは大きな無駄があった。 二台の車で東京と神奈川、東京と埼玉をなんども往復する内容を考えればかなりの業務量だ。 ガソリン代も1万円近くかかったと記憶している。 費やした時間は約二日(睡眠時間も含む)。 もしこの時間をアルバイトに費やしていたら2万円くらいは稼げたかもしれない。 おそらくそのお金があれば引越し業者にお願いすることもできただろうし、なにより布団やダンボールくらいの荷物であれば数千円もあれば郵送で送ることが可能であったはずだ。 もっとも当時は時間を持て余していたからあれでよかったのかもしれないが。 また最大の反省は冷蔵庫を落としてしまったことによる床の修理代20万円だ。 私たちの若気の至りが友人のご両親には大きな損失を与えてしまった。 さらに数年後に友人の車のパワーウィンドウが効かなくなるという事故も起きた。 洗濯機の水が原因かわからないが最後まで疑いは耐えなかった。 仮に引越しのプロにお願いした場合はこのような事故は起こりえないし、また万が一起こったとしても会社がきちんと損害を賠償してくれる。 その点で安心感がまったくことなる。 もうあのような共同生活を送ることは二度とないだろうが、自分たちで引っ越しをすることのリスクを初めて教えてもらったことに感謝したいと思う。